ソムリエ、ワインエキスパート資格試験のおすすめの本と参考書
ワインスクール講師 山崎和夫が30年間の経験に基づいて厳選した、ソムリエ、ワインエキスパート試験対策用の教科書、参考書を紹介します。
日本ソムリエ協会 教本 2024年版
(一社)日本ソムリエ協会刊(2024年版は3月1日に発売されました)
日本ソムリエ協会が出版しているソムリエ、ワインエキスパート試験のための正式な教本です。全ての問題はこの本から出題されますので必ず必要な本です。
近年出題の傾向が少し変わり、暗記問題が少なくなりました。そして参考書で要領良く勉強した人には解けないような問題が多数出題されるようになりました。2024年に受験される方は、教本の文章をしっかり読み込む必要があります。
この教本は誰でも購入できます。毎年改訂されていて3月にその年の版が出ますが、早めに勉強を始めたい方は前年の版を購入することをおすすめします。800ページ以上あり大変充実した内容です。参考書は暗記のための本ですが、教本は読んで楽しい本です。山崎も毎年購入して楽しく読み込んでいます。
なお、この教本は書店では買えません。日本ソムリエ協会の販売サイト から購入してください。また、試験の申し込みをした人にはその年の教本が送られてきます。つまり、受験者はその年の教本を買う必要はありません。
ゼロからスタート! 紫貴あきのソムリエ試験1冊目の教科書
紫貴あき著(2024年3月28日に発売されました)
教本をいきなり読み込むのは難しい。最初に簡単な本を1冊やってみたい。と言う場合にはこの参考書をおすすめします。アカデミー・デュ・ヴァンの人気講師、紫貴先生の著書です。
大変コンパクトな内容で10時間で読み切れるようになっていますので、最初の1冊目としてとてもおすすめです。紫貴先生は、ソムリエ試験の事を日本で一番熟知している方の一人なので、簡潔ながら内容もポイントを押さえていて信頼できます。
WINE ブラインドテイスティングの教科書 科学的アプローチからワインを理解して品種を当てる
鈴木明人著(2024年2月8日に発売されました)
ワインの品種、産地、生産年を当てる、ブラインドテイスティングのための最新の教科書です。独学で二次試験に挑む方は必ず読まれることをおすすめします。ワインプラスカレッジの人気講師、鈴木先生の著書です。
自分が感じたワインの香味を、ソムリエ協会のテイスティングメソッドに準拠したやり方で、テイスティングコメントに落とし込むやり方まで解説されています。かなり読みごたえがある内容なので、もう資格を取った方にもおすすめです。
受験のプロに教わる ソムリエ試験対策講座 2023年度版
杉山明日香著(2023年版は4月26日に発売されました)
教本以外に何か分厚い参考書を購入するのであれば、これをおすすめします。毎年きちんと改訂され、良くまとめられていて信頼性の高い本だと思います。
ただし近年の試験問題は、参考書で要領良く覚えた人には解けないような問題が多数出題されるようになりました。教本を読み込む必要がありますので、参考書をメインに勉強することはおすすめできません。メインは教本です。
木村雄太さんの受験用地図
産地を覚えるときは、地図が大変役に立ちます。グラフィックデザイナーの木村雄太さんがnoteで受験用地図を公開していますので、ぜひご活用ください。書籍ではなくPDFで配布されています。有料ですが、お金を払う価値は十分すぎるくらいあります。
地図は印刷して、自分でガンガン書き込みましょう。それをお部屋やトイレに貼ってください。
ソムリエ、ワインエキスパート資格試験の問題集
残念ながら書籍でおすすめできる問題集はありません。それが私がこのサイトを制作した大きな動機です。書店に行くと何冊か見かけますので毎年内容は精査していますが、下記の理由でおすすめできません。
問題が少なすぎる
紙の問題集では仕方ありませんが、どの本も掲載している問題の数が少なすぎます。1,000問や2,000問では、一度解けばなんとなく解答の番号を覚えてしまってもう終わりです。
紙の問題集では、パターンの異なる問題を繰り返し解き、解きながら覚えて行く問題演習ができません。
内容が古すぎる
2024年版などと銘打ち毎年改訂を装っていますが、内容は何年も前からさして変わらず、近年の出題傾向からピントがずれている本があります。残念ながら書籍の問題集はどうしてもこの傾向が目立つように思います。
問題集はぜひワイン受験.comを活用してください。このサイトの問題集には上記の欠点はありません。