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ソムリエ試験 合格者の感想とアドバイス 林佐衣子さん

~はじめに~

私は20代のはじめからシャンパーニュを好んで飲んでおりました。30代となり、年々白ワイン、赤ワインを飲む機会も増えてはいたもののワインに関しての十分な知識はなく、選ぶのは男性や詳しい方に任せることがほとんどであり、自分自身で頼む時は「重めの白」「ジュヴレ・シャンベルタンかそれに近いワイン」などという漠然としたオーダーでソムリエさんに任せていました。

シャンパーニュに関してはヴィンテージ・クリュグが好き、などとはっきりとした好みがあるのですが、ワインに関してはどこの地域のどの品種のどの生産者の物が好き、と確定的なことを言える自信がなく、飲んでも「おいしい」「好き」「いまいち」などという感想しか出てきませんでした。

レストランなどでかなりの金額をワインに費やしているにも関わらず知識の少ない自分が歯がゆく、数年前に友人がワインエキスパートを取得したのをきっかけに強い憧れを抱き始めました。

そして、仕事上の都合から実際にワインエキスパートを受験しようと思い立ったのは今年2月のことでした。今年は8月18日に一次試験、9月16日に二次試験がありましたが、私が約半年間、どのようにワイン受験.comを活用し一発で合格したか、ここにご報告させて頂きます。

<一次試験4ヶ月前 ~ゲーム感覚~>

インターネットでワイン受験.comというサイトがあることを知り、まずは「知る」というセクションで試験の合格ラインや出題傾向、勉強法など試験に関する情報を得ました。

そしてメルマガを申し込み、その日から1日3問のメールが携帯に来るようになりました。問題の範囲は全範囲にしていたので最初は解けない問題がほとんどでしたが、あまり深く考えずに通勤の合間にゲーム感覚で解き、さらに気分が乗ったら問題集を解いたり、単語帳でシノニムを覚えたりしました。

通勤中に見たキーワードが頭に引っかかり、気になる部分は時間のある時に家でソムリエ教本などを読みました。まだこの時期はあまり真剣味がなく、シャンパーニュやブルゴーニュなど自分の好きな地域の知識を主に仕入れ、ワインについて勉強しているという優越感に酔いしれていました。

<一次試験2ヶ月前 ~Input~>

6月半ばに入るとやや焦りが出てきます。そろそろ知識をきちんと頭にinputさせなければ、と思い、朝の通勤電車では問題集を1日1地域と決め、間違えたら問題をシャッフルし正解率8割以上になるまで何回も解きました。

ボルドーやブルゴーニュ、ドイツ、イタリアは問題数が多く苦しかったですが、徐々に体で反応できる問題も増えてきました。わかる問題が増えてくると楽しくなってきます。覚えきれないAOCやDOC/DOCG、ドイツの畑などは単語帳や語呂合わせを自ら作ったり、声に出したりして色々な方法で覚えられるように工夫しました。

勉強に疲れた時には、可愛いイラストも多くためになる紫貴あき先生の一次試験対策講座のコラムや、過去の受験生の合格体験記のコラムを読んで試験に対するモチベーションを高めました。

<一次試験1ヶ月前から試験直前まで ~Output~>

1ヶ月前からはいかに正しくoutputするかが大事な時期だと考えておりましたので、ワイン受験.comの「おすすめの本と参考書」のセクションに載っていた「ワインとグルメの資格と教室」という本を購入して過去問を5年分解き、さらにワイン受験.comの模擬試験を印刷して繰り返し解きました。

模擬試験は印刷するごとにシャッフルされた全範囲の問題が含まれており、初めは100点中60点前後しか取れず受かるかどうか不安で仕方ありませんでしたが、間違った箇所はソムリエ教本を読んでマーキングし、結果的に試験1週間前までには3000問以上を解いて80点後半~90点前半がコンスタントに取れるようになりました。

また、今年のソムリエ教本で新たに大きく取り上げられ、試験に必ず出るだろうと予測されていた日本に関する問題がこの時期になってワイン受験.comの問題集にupdateされましたので、繰り返し解いて頭に叩き込みました。

もちろん仕事は休めませんので、これらの作業を行っていたのは平日は通勤中や帰宅後の1日計1-2時間程度、休日は1日3時間程度ですが、この1ヶ月の勉強で飛躍的に点数が伸びたと思います。

実際、今年の一次試験は問題数が20問増え、新しい傾向の問題が多く太刀打ちできない物もありましたが、ワイン受験.comで基礎をきちんと固めたという自信もあり一次試験は8割程度の正答率でクリアできました。

<一次試験後から二次試験まで ~ワイン受験.comを片手にひたすら飲んでトレーニング~>

一次試験が終わった直後から山崎先生の二次試験対策講座の「ワインを当てる」というコラムを読み、ひたすら試飲を行いました。

本番の試験では高すぎず、安すぎない価格帯のワインが出るとのことでしたが、素人はどのようなワインを購入すれば良いかわかりませんので、ワイン受験.comの「今年出そうなワインでトレーニング」のコラムを参考にワインを選び、自宅で比較試飲を行いました。

まずは「テイスティングコメントの書き方」のコラムを熟読し、定番のコメントを覚えて自分で書いてみるのですが、「トレーニングのポイント」に記載されている内容とあまりにもかけ離れたコメントはなるべく修正し、再度テイスティングをしてそのように感じられるよう、身体に覚えこませました。

そして「テイスティングコメントの書き方」は印刷をして常に持ち歩き、外で試飲する際にも的確なコメントができるようにトレーニングしました。

私の仕事は飲食関係ではありませんので、味覚で勝負をするという機会は生まれて初めてであり、合格率3割というワインエキスパート試験を突破するのは難しいのではないかと思った瞬間も多々ありましたが、今思えばこのような地道な作業の繰り返しで確実に点数を獲得できたのではないかと思います。

今年の二次試験のスティルワインはすべて基本品種だったのですが、4本中3本の品種を当て、コメントも「テイスティングコメントの書き方」に沿ったコメントをほぼマークすることができました。そしてワイン以外のお酒も2本中1本当て、最終的に合格を勝ち取ることができました。

~終わりに~

今までシャンパーニュやブルゴーニュのピノノワールなどフランス産のワインばかりを好み、ドイツ、イタリア、新世界のワインをほとんど飲んでこなかった私が幅広い知識と確かな味覚を必要とするワインエキスパート試験に合格し、葡萄のバッジを頂いたときの感動は多大なるものでした。

また、この受験によってミュスカデやガメ、ネッビオーロなど普段飲まなかった品種が好きになるという副産物もありました。しかしながら、主な品種は見分けられるようになったものの良い生産者などの知識はまだ少なく、受かってからさらに色々な知識を深めたいと思うようになりました。

ワインエキスパート試験の合格は決してゴールではなく、ワイン愛好家としてのスタートラインにようやく立てたという気がいたします。皆様もワインをより深く知ることでより楽しいワインライフが待っておりますので是非とも頑張ってください。

最後に、このような素晴らしいサイトをおつくりになった山崎和夫先生に心より感謝を申し上げます。