ソムリエ試験 合格者の感想とアドバイス よっぴーさん
第3章 練習ワインは「いろはすペットボトル」に保存
基本方針
まず一次試験が終わると緊張の糸が切れしばらくだらけの人生を送ってしまいますので気を付けてください。私はもちろん一次試験後しっかりとだらけて9月より二次試験対策開始しました。
例によってインターネットで二次試験対策の情報収集から開始しました。皆声をそろえて二次試験対策は佐々木健太先生のYouTubeを参考にするといいと書いてありました。早速YouTubeを拝見し「中間点狙い」の考え方、大切さについて納得しました。佐々木健太先生が繰り返し強調していたこととしては産地品種年度すべてが分かった状態のオープンテイスティングをしっかり行うことでした。オープンテイスティングせずしてブラインドテイスティングなどできるわけがありません。
基本方針として決めたことは佐々木健太先生の中間点狙いで勉強、その他のお酒は捨てるというものでした。その他のお酒については配点が3%とかなり低いにも関わらず、ハードリカー小瓶セットは数万円し、対策にも時間がかかりコスパが極めて悪いと判断したからです。
覚えるワインの絞り込み
基本3種が試験に頻出であることは承知の上でどこまで覚えるかを過去問の出題傾向、佐々木健太先生のYouTubeを参考に絞り込みました。白は、
- シャルドネ(アメリカ、ブルゴーニュ、シャブリ)
- リースリング(ドイツ or フランス)
- SB(ニュージーランド)
- ミュスカデ(フランス)
- 甲州(日本)
に絞りました。赤は、
- PN(フランス、ニュージーランド、アメリカ)
- CS(アメリカ、チリ)
- シラー(ローヌ)、シラーズ(オーストラリア)
- ガメイ(フランス)
- MBA(日本)
- サンジョベーゼ(イタリア)
- ネッビオーロ(イタリア)
- テンプラニーリョ(スペイン)
に絞り込みました。来年以降はゲヴェルツ、ヴィオニエ、トロンテスも必須かと思われます。シュナンブラン、アルバニーニョ、マルベックなどなど有名だけど出題されていないのは対策不要と判断しました。結局急に出題されたとしても誰も自信をもって回答できないからです。75%が合格するテストであることを忘れずに中途半端な対策は避けましょう。
ワインの購入先
どこからワインを購入するかはかなり迷うかと思われます。お金があるのであればスクールが監修販売しているセットを買うのがベストかと思われます。私はそこまで余裕がなかったためいつもネットショッピングで購入しているワイン販売会社がソムリエ二次試験対策セットとして販売しているものを購入しました。
コメントシート付と書いてありましたが一般的な簡素なコメントで本試験内容を把握したうえで作成したものではないので全く参考になりませんでした。ソムリエ二次試験対策のことも理解したうえでセットを組んでいないので絶対に出題されないであろう品種も混ざっています。
しかし先ほど選定したワインも多く含むので、2〜3セット購入し見つからないものは単品で購入しました。フルボトル12本セットで15000円程度のもの、単品は2000-3000円程度のものを購入しました。グラスはもちろん本番と同じ規格のものを購入しましょう。私は2脚で乗り越えましたが、6脚そろえるのが無難かと思われます。
ワインの保管方法
抜栓後のテイスティング練習ワインの保管方法について、山崎和夫先生がおすすめされているC1000小瓶保存法が主流かと思われます。ここでは私は「いろはすペットボトル保存法」をおすすめいたします。
いろはすのような容易につぶせるペットボトル容器であれば完全に空気を抜いて保存でき1か月程度はもちました。収納しやすく容器代としても安く、中身がミネラルウォーターのためにおいもついておらず、水はチェイサーとしても使用できます。
フルボトル750mlをペットボトルに詰め替えて555ml、1回テイスティンググラスで60ml、残りの135mlは大きめのグラスで試験とは関係なく味わってみるようにしました。デメリットは協力者がいないとブラインドテイスティング練習は難しいことくらいです。ちなみにジップロック保存は漏れるし劣化するしで大失敗したのでやめましょう。
エアーテイスティング
エアーテイスティングとはワインを飲まずに品種と産地を決めて模範解答を作成して覚えてワインのイメージを作っていく作業のことを指します。佐々木健太先生のYouTubeを基軸としますがワイン受験.comや富田葉子先生の本を参考に修正を加え模範解答を作っていきます。
私の場合はオープンテイスティングも兼ねて行いました。例えばアメリカのシャルドネを勉強すると決めたらそのワインを飲みながら佐々木健太先生のYouTubeを見て模範解答をなぞり、最後にそれがほかの先生の言っている模範解答と大きくずれていないかを確認しました。
オープンテイスティングからブラインドテイスティング
オープンテイスティングに時間を割きました。そしてそれぞれのワインの特徴を理解するための比較テイスティングを行いました。例えばキャンディー香というものがあります。教科書には淡い赤ワインでキャンディー香がしたらガメイかMBAでキャンディー香がしなければPNなどと書かれています。
ガメイのキャンディー香はわずかなため非常に鑑別が困難です。まずはキャンディー香の強いMBAを香り、その後キャンディー香のないPNを香り、その差の中からキャンディー香を感じ取ります。キャンディー香のイメージができると不思議とガメイとPNを比べた場合にガメイにほのかなキャンディー香を感じられるようになっているはずです。
そのように吟醸香、ぺトロール香、樽香、酸味、縁の紫橙などの差を覚えていきました。オープンテイスティングがひと段落ついたらブラインドテイスティングも取り入れていきます。間違えたら間違えたワインと正解のワインとを比較し反省会を行います。
試験対策講座
佐々木健太先生のYouTubeはやや古いと感じる部分もあったため、佐々木健太先生がヴィノテラスで行っている赤白基本品種、直前模試を受講しました。オンラインで行えて勉強の進行度に合わせた中間点狙いの解答を解説してくださりとても勉強になりました。エノテカにて直前ブラインドテイスティングに参加しましたが解答がないため意味がなかったと感じました。
到達度の目安と当日の作戦
あくまで自分の場合の感覚ですが、品種はなんとなくわかり、旧世界新世界の差はわかるけど国の差は自信がないという程度でした。その他のお酒は結局富田葉子先生の虎の巻を用いた座学とこれまでの飲兵衛としての経験で挑むこととしました。
赤白各2杯のうち片方は基本3品種であり、それを外すことが最も危険と思いました。勉強していない品種と国は書かないこと、悩んだら一番近い基本品種を回答すること、ヴィンテージについては傾向から白は -2年、赤は -3年、熟成赤は -5年にすることを作戦としました。