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テイスティング・コメントの選び方・香りの特徴(米、乳製品)

原料由来の米の香りは、生酒と純米酒にはっきりと表れます。SAKE DIPLOMAでは下記のような表現を用い、数字が大きくなるほど、濃厚な香りを表現します。

1. 上新粉
うるち米の米粉の香り、上品な米香で、精米歩合の低さ(つまり高精白)、酒質の軽さを表現する
2. 白玉団子
もち米の米粉の香り、やや甘い米香で、精米歩合の低さ(つまり高精白)、酒質の軽さを表現する
3. 炊いた米
甘いご飯の香りで、精米歩合の高さ(つまり低精白)、酒質の重さを表現する
4. つきたての餅
甘い餅の香りで、精米歩合の高さ(つまり低精白)、酒質の重さを表現する

選択の指針

酒質に応じて、1. 上新粉 と 2. 白玉団子 をセットで、または 3. 炊いた米 と 4. つきたての餅 をセットで選択することをおすすめします。速醸系の純米酒などで他に選ぶものが少ない時は、全て選んでも良いと思います。

乳製品

乳製品の香りは、主にジアセチルという成分の香りです。SAKE DIPLOMAでは下記のような表現を用い、数字が大きくなるほど、濃厚な香りを表現します。

1. 杏仁豆腐
非発酵のミルクの軽く上品な香りを表現する
2. 生クリーム
非発酵のミルクの甘い香りを表現する
3. ヨーグルト
わずかに発酵したミルクの香りを表現する
4. サワークリーム
完全に発酵したミルクの香りを表現する
5. 発酵バター
完全に発酵したミルクの香り + 独特の香りを表現する

選択の指針

酒質に応じていずれかを選択することをおすすめしますが、(純米)大吟醸酒や(純米)吟醸酒では、果実や花など他に選ぶものが多いので、個数的にここからは選べないかもしれません。

逆に生酛山廃系の純米酒では 3. ヨーグルト、4. サワークリーム がほぼ必ず正解となりますので、忘れずに選択することをおすすめします。

なお、教本P.157に書かれていますが、ジアセチルの香りが過度な場合、特に酢酸の香りと合わさった場合は「つわり香」と言われ、不快臭の一つだとされています。しかし乳製品のおいしそうな香りでもあることから、適度な場合は不快臭でなく、日本酒の特徴香の一つとして見直す考えもあります。

SAKE DIPLOMAでは乳製品の香りは、過度でない限り不快臭だとはとらえません。