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ソムリエ二次試験、外観のコメント、色調と濃淡

2. 色調と濃淡

色調と濃淡、この2つを合わせてワインという液体の「色度」と「明度」を表していると考えてください。ソムリエ、ワインエキスパート二次試験では下記のような用語で表現します。

色調(白ワイン・基本用語)

大ざっぱに言うと、白ワインは若いときは度合い1の色調です。そして古くなるにつれて1→2→3と色調が変化していきます。

度合い二次試験で使われる用語
1レモンイエロー
2イエロー
3黄金色

色調(白ワイン・補助的用語)

複数個の回答を求められている時は、基本用語 + 補助的用語というパターンで回答するのが基本です。

度合い二次試験で使われる用語
1グリーンがかった
2黄金色がかった

色調(赤ワイン・基本用語)

大ざっぱに言うと、赤ワインは若いときは度合い1または2の色調です。どちらの色調になるかはブドウ品種、つまり果皮に含まれている色素によってだいたい決まります。そして、古くなるにつれて度合い3へと色調が変化していきます。

度合い二次試験で使われる用語意味
1ルビー紫がかった淡い赤
2ガーネット紫がかった濃い赤
3レンガオレンジがかった赤

注: 赤ワインの色調の表現は、WSETなど国際的な試験と、日本の試験では異なります。WSETでは、赤ワインが熟成につれて退色し、紫色→褐色に変化する様を、ルビー→ガーネット→トーニーと表現します。

しかし日本のソムリエ協会の試験では、ルビーとガーネットはどちらも紫がかった若いワインの色調を表します。そして赤が淡いときはルビー、濃いときはガーネットと表現します。

ルビーとガーネットの違い

ルビーガーネット
WSET紫がかった赤オレンジがかった赤
ソムリエ協会淡い赤濃い赤

色調(赤ワイン・補助的用語)

赤ワインも複数個の回答を求められている時は、基本用語 + 補助的用語というパターンで回答するのが基本です。

度合い二次試験で使われる用語
1紫がかった
2黒みを帯びた
3オレンジがかった

濃淡

白ワインと赤ワインで微妙に表現が異なるところに注意してください。

度合い白ワインの用語赤ワインの用語
1無色に近い無色に近い
2淡い明るい
3やや明るい
4やや濃いやや濃い
5濃い濃い
6非常に濃い非常に濃い

試験テクニック

白ワイン

色調は、原則として下記のように回答しましょう。どちらか迷ったら「レモンイエロー」と回答することをおすすめします。

  • 色の淡い白: レモンイエロー
  • 色の濃い白: イエロー

回答を2つ選択できる場合には、色が淡い場合は「グリーンがかった」をプラスしましょう。色が濃い場合には「レモンイエロー」と「イエロー」両方選ぶのが安全だと思います。

濃淡は、「淡い」が無難ですが、見た目に応じて「無色に近い」または「やや濃い」を選んでもかまいません。

赤ワイン

色調は、原則として下記のように回答しましょう。どちらか迷ったら「ガーネット」と回答することをおすすめします。

  • 色の淡い赤: ルビー
  • 色の濃い赤: ガーネット

回答を2つ選択できる場合には、合わせて「紫がかった」を選択しましょう。

濃淡は、「やや濃い」が無難ですが、見た目に応じて「明るい」または「濃い」を選んでもかまいません。

備考

ラズベリーレッドとダークチェリーレッド

2018年から「ラズベリーレッド」と「ダークチェリーレッド」という新しい用語が追加されました。下記のように用いてください。

  • ラズベリーレッド: 旧来のルビーと同じ。ピノ・ノワール、ガメ、マスカット・ベーリーAなどに適合する。
  • ダークチェリーレッド: 旧来のガーネットと同じ。カベルネ・ソーヴィニョン、シラーなどに適合する。

例えば若いボルドーのカベルネ・ソーヴィニョンは「紫がかった、黒みを帯びた、ダークチェリーレッド」というように表現します。

オレンジ(グリ)を帯びた

2022年から「オレンジ(グリ)を帯びた」という新しい用語が追加されました。これは一部の甲州のワインに見られるような、ほとんど無色透明だがかすかにオレンジ色を帯びているような色調を表現します。

これは甲州の果皮のピンク色に由来します。このような色をフランス語ではgris(グリ、本来の意味は灰色)と表現するため、オレンジ(グリ)という選択肢になっています。