独学でソムリエ二次試験に合格する、必要なもの
ここでは、ソムリエ、ワインエキスパート二次試験合格のためのテイスティングを自宅で練習する時に必要なものについて解説します。
1. テイスティンググラス
本番の試験では、国際規格のテイスティンググラス(INAOグラス、ISO規格とも言います。日本ソムリエ教会教本 P.511をごらんください)が使用されます。このグラスに慣れていない人は自宅で何回も使ってみましょう。
ワインの比較を行うためには、最低でも3脚は必要です。通常6脚入りの箱で販売されていますので、1箱買っておくことをおすすめします。
2. リーデルグラス
テイスティンググラスは、同じ条件でワインを比較するためのグラスです。ワインをおいしく飲むためのグラスではありません。テイスティングの練習を晩酌を兼ねてやりたい人は、もっと高級なグラスを使ったほうが楽しくおいしく練習できます。
私は、リーデル社のヴィノム・シリーズ「キアンティ・クラッシコ/ジンファンデル/リースリング・グラン・クリュ」(品番6416/15)を強くおすすめします。このグラスは、国際規格のテイスティンググラスを一回り大きくしたような極めてナチュラルな形状で、白ワインにも赤ワインにも品種を問わず使用できます。知る人ぞ知る名グラスで、国際的な試飲会にも良く採用されています。
高品質なガラスを使用しているため、輝きがあり、適度な重さと高級感もあります。おいしく飲みながら楽しく練習したい人には最適でしょう。私も自宅に10脚以上揃えて愛用しています。
3. 白い台紙と正しい照明
ワインの品種を当てる時、色の情報はとても大切です。嗅覚や味覚に自信のない人は、目でカバーしましょう。また、本番の試験の時体調が悪く、香りがよく分からない時にも、目から得られる情報は役に立ちます。
まず、テイスティングをする時には、グラスの下にB4サイズの白い紙を敷きましょう。すぐワインの染みができますので、たくさん用意して使い捨てにすると良いと思います。本番の試験でも、グラスの下には白い台紙が敷かれています。
また、照明が変われば色も変わります。照明はなるべく「昼白色」(昼光色や電球色は不可)の蛍光灯を使ってください。専門家の間では、東芝の「メロウZ PRIDE クリアナチュラル色」が最も色が自然に見えると評判のようです。私も自宅で使っていておすすめできます。
4. フランスパンとミネラルウォーター
例えば3種類のワインを比較する時には、1番〜3番まで一巡りテイスティングしたら、パンを一かけら食べて、軽く水を飲みましょう。この時、パンをよく噛むことがとても大切です。そうすると、パンに含まれているグルテンと唾液の作用で嗅覚と味覚がリセットされて、2巡目のテイスティングも楽しく行うことができます。また、噛むことによって頭もすっきりします。
いかがですか? 少し面倒かもしれませんが、最初にきちんと環境を整えれば、あなたも自宅で、ワインスクールに負けない環境でトレーニングすることができます。