ソムリエ二次試験、基本品種と応用品種
前項で、ソムリエ、ワインエキスパート二次試験では、白ワインについても赤ワインについても出題されそうなブドウ品種は各15品種くらいである。そして、それらはまんべんなく出題されるわけではなく、偏りがある。と述べました。
ここでは、出題される品種をさらに2つのグルーブに分けることにより、出題のパターンをさらに詳しく分析してみましょう。
基本品種(出題の中心となる)
白赤ともに下記の3品種を「基本品種」と呼びます。私が勝手に命名した分類で正式な用語ではありません。
白の基本品種
- シャルドネ
- リースリング
- ソーヴィニョン・ブラン
赤の基本品種
- カベルネ・ソーヴィニヨン
- ピノ・ノワール
- シラー(シラーズ)
これら6品種は、一般にワイン・テイスティングを勉強する時には、まず最初に特徴を覚えるべき品種です。
基本品種は、毎年必ず出題されます。例えば2020年はワイン7本中4本、2019年はワイン7本中3本、2018年は7本中4本が基本品種でした。2015年と2014年は全ての出題が基本品種でした。過去の平均では、だいたい4本に3本は基本品種なのです。
応用品種(基本品種に混ぜて出題)
上記基本品種以外の品種を「応用品種」と呼びます。これまた私が勝手に命名した分類です。
応用品種は基本品種に混ぜられるかたちで毎年出題されます。だいたい出題の4本に1本が応用品種です。何が出題されるかは分かりませんが、その時期のワイン業界の動向が反映される事が多いようです。
例えば、2017年、2019年の二次試験では、応用品種として「甲州」が出題されました。これは、昨今の日本ワインへの注目度の高まりや、東京オリンピックの開催を反映していると考えられます。
まとめ
基本品種を徹底的にトレーニングして見極められるようになりましょう。基本品種を外さないようになれば、応用品種は分からなくても十分合格できます。全部当てる必要はないのです。
それに、ソムリエ、ワインエキスパート二次試験では、品種も番号選択式のマークシートで回答します。選択肢は通常8択くらいで、そのうち基本品種が3つです。そのため、基本品種ではない、というところまで分かれば、後は消去法で絞り込めるため、応用品種も運良く当てられる可能性が高くなります。