ソムリエ資格の概要
日本ソムリエ協会認定の資格は、2つに呼称が分かれています。この2つは受験資格が異なり、現在従事している職業によって受験できる資格が異なります。正確な定義は日本ソムリエ協会のページをご参照いただきたいのですが、簡単に言うと下記のようなものです。
- ソムリエ資格
- 飲食店などで調理やサービスの仕事に3年間以上携わっている人、または酒販店などでお酒の流通に関係した仕事に3年間以上携わっている人だけが受験できます。ワインを中心とする酒類、飲料、食全般の専門的知識を有し、その仕入保存、在庫・品質管理、サービス方法等に留意し、個々のお客様の求めに応じられる人を認定する資格です。
- ワインエキスパート資格
- ソムリエに準ずる資格ですが、職業、経験は不問で、全ての人が受験できます。ワインの品質判定に的確なる見識を持っている愛好家を認定する資格です。
注: 2015年までワインアドバイザーと言う資格がありましたが、2016年からソムリエ資格と統合されました。
ソムリエとワインエキスパートの違い
呼び方の違う2つの資格があります。しかし、中身は事実上同じと考えて差し支えありません。
つまり、飲食店でも酒販店でも働いていない一般のワイン愛好家は、ソムリエの資格試験は受けられず、ワインエキスパートの資格試験を受けることになります。試験はほぼ共通の問題です。難易度もほぼ同じですが、年によってはワインエキスパート資格の方が二次試験が難しい傾向があります。
昔はソムリエの資格しかなかったのですが、ワインを趣味でたしなむ人が増えてきたために1996年にワインエキスパート資格ができました。
ワインエキスパートが増えてきています
昨今はワインエキスパート試験を受ける人が急増してきていて、合格者の約40%はワインエキスパートです。女優の故川島なお美さんもワインスクールで勉強してワインエキスパート資格を取得されました。ワインエキスパートの有資格者には、プロのソムリエ以上にワインを極めている趣味人がたくさんいます。
別に資格が無くてもワインは楽しめるのですが、囲碁、将棋で段を目指すのと同じように、趣味で取る資格はとても楽しいものだと思います。そのため、私は自分が教えているワインスクールの授業でも、多くの方に資格を取るようにすすめています。