ボルドー・格付け(メドック、グラーヴ)
日本ソムリエ協会教本2024 P.703〜719
格付け概論(重要度C)
ボルドー地方の下記の生産地区にある優良生産者は格付けされています。まず該当の解説を読み、それぞれの格付けシステムの概略を理解しましょう。
- 1855年の格付け(メドック地区の格付け)(P.707右下〜)
- グラーヴ地区の格付け(P.709左)
- サンテミリオン地区の格付け(P.711右)
- ソーテルヌ&バルサック地区の格付け(P.717)
下記のポイントを押さえてください。
- 格付けが制定された年(例: メドックの格付けは1855年制定)
- 個々の等級のフランス語の名称(例: メドック2級はDeuxièmes Grands Crus)
- 全部で何軒の生産者が格付けされているか(例: グラーヴの格付けは全16銘柄)
- 個々の等級毎に何軒の生産者が格付けされているか(例: メドック2級は14シャトー)
例題: 次の中からボルドー地方ソーテルヌ・バルサック地区で格付けが制定された年を選択してください。
- 1996年
- 1855年
- 1959年
- 1953年
正解: 2
メドック、グラーヴの格付け
メドックの格付け(重要度A)
ここはがんばって覚えるしかありません。P.708の表をごらんください。この表に出ている60シャトー全て、下記について覚えてください。
- シャトーの名前(カタカナでOK)
- 何級か
- 所属するAOC
- シャトー・ムートン・ロッチルドの格付けが変わった年(P.709左)
- シャトー・ダルマイヤックの名称変更について(P.708表の*3)
シャトーの名前はカタカナで覚えましょう。試験では原語で問われますが、フランス語で覚える必要はありません。人間は声に出して発音できないものを覚えるのは非常に苦痛なのです。試験はマークシートの選択式なので、カタカナで覚えていても十分に対応することができます。
所属するAOCについては、表の右側にあるCommuneという列をごらんください。ここには各シャトーの所在地(村名)が記載されています。ほとんどのシャトーは村名=AOC名なので、これをそのままAOC名だと思ってください。
しかし、AOCマルゴーとAOCオー・メドックは複数の村を内包しているため、例えば下記のように記載されているところがあります。
Cantenacカントナック(Margaux)
これは、村名=Cantenac、AOC名=Margauxと理解しましょう。しかし村名まで覚えなくてもほとんどの問題は解けます。AOC名のみ覚えれば十分です。
例題: 次のボルドー地方Médoc地区の格付けシャトーの中からSaint-Julien村で生産されている2級のシャトーを選択してください。
- Château Mouton-Rothschild
- Château Ducru-Beaucaillou
- Château Cantemerle
- Château Duhart-Milon-Rothschild
正解: 2
例題: 次のボルドー地方Médoc地区の格付けシャトーの中からAOC名がMargauxと表示され、格付け等級が最も上位なものを選択してください。
- Château Gruaud-Larose
- Château Durfort-Vivens
- Château Pontet-Canet
- Château Duhart-Milon-Rothschild
正解: 2
例題: 次の中からフランス、ボルドー地方で1988年までChâteau Mouton Baronne Philippeという名前だったシャトーを選択してください。
- Château Belgrave
- Château d'Armailhac
- Château Gruaud-Larose
- Château de Camensac
正解: 2
グラーヴの格付け(重要度B)
ここもがんばって覚えましょう。P.709下の表をごらんください。16シャトー全て、下記について覚えてください。
- シャトーの名前(カタカナでOK)
- 格付けされているワインの色(赤のみ、白のみ、赤白)
- 所属するAOC(全てペサック・レオニャンです)
表右側の列Communeについては、覚えていなくてもほとんどの問題は解けます。ここまで覚えると大変すぎますので割り切りましょう。
例題: 次のボルドー地方Graves地区の格付けシャトーの中から赤ワインだけが格付けされているものを選択してください。
- Château Haut-Brion
- Domaine de Chevalier
- Château Malartic-Lagravière
- Château Couhins
正解: 1
問題集をやりましょう
要点を一通り整理したらワイン受験.comの問題集をやりましょう。問題を解くと、問われるポイントが具体的にわかります。そのため、問題を解きながら覚えるのが一番効率の良いやり方です。最初は教本を見ながら1問ずつ解きましょう。
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