ソムリエ試験 合格者の感想とアドバイス さきねえさん
第6章: アドバイス、自分に授業せよ、絵を描け、独りよがりになるな…
1. お手洗いやお化粧台を有効活用せよ!
暗記のコツは、「どれだけ反復する回数が多いか」だと思います。ボルドー格付け、アルザスグランクリュの残糖量、ブルゴーニュグランクリュ、ブドウの生育の英語フランス語…
それぞれなぜか何度やっても覚えられない分野がきっと出てくると思います。しかし、範囲を進めることが優先で復習に時間が取れないときや、勉強のやる気が低下するときもあります。
そんなとき簡単に付箋でも裏紙でもよいのでまとめて、お手洗いの壁やお化粧台に貼ってみてください。不思議と気づいたら頭に入っています。完全に覚えたらその紙は外し、また新しいものに張り替えてくださいね。
ちなみに私は最終的にその付箋を1次試験当日に会場へ持っていき、直前にチェックしていました。
2. 自分に授業をしてみる
インプットばかりでは覚えられないので、声に出して授業風にアウトプットをしていました。ノートにまとめた内容をそのまま音読するだけでも良いです。声に出すと、読んでいるだけの時よりぐんぐん頭に入っていくことを実感できました。
3. 関連付けて覚えていく
ばらばら覚えるより、例えばシノニムや、制度名等は「フランスではこうだったが、この国はこう呼ぶ」と関連知識をノートの端にメモしておくようにするとどちらの国のことも一緒に覚えることができ効率が良いかなと思います。
4. 下手でも絵を描く(笑)
文字ばかりの教本、知識が沢山載っていることはわかっていながらも、やはり読み進められない時がありました。そんな時は、結局自分しか見ないものですのでイラストを描きました。(全く絵は得意ではありません。)
例えば国旗、白ワインだけのAOCは白ワイングラス、マデイラを加熱するカンテイロ/エストゥファ、料理、カクテルなど…
最初はただ楽しく勉強できればという気持ちだけで始めましたが、読み返すときに、文字だけよりも絵をかいておくと「あ、こんな絵描いたな」という記憶とともにその箇所の記憶が他のところよりもはっきり覚えていることに気が付きました。
5. 二次試験対策だけは独りよがりにならないこと
一次試験は暗記が中心ですので一人で勉強できますが、二次試験対策においては、自分の五感を使って感じたことをコメントするという学生時代になかなか経験することのなかった試験方法であり、正しい情報と正しい方向性を示してくれる人にいかに早く出会えるかがカギだと思います。私の場合はワイン受験.comの情報とワインショップの先生に出会えたことが合格に大きくつながりました。
そして何より、テイスティングは感覚も必要ですが、一定回答の方向性が決まっていることに気づけることも大切だと思います。
正直試験当日は品種も国も数個しか当てることができず、勉強不足だったと思っておりますが、それでも回答の方向性だけは約1か月半、正しい知識を習得できたため、大きく外すことはなかったのではないかと思います。
もしこれが、一人でよくわからないままに勉強した気になって飲んでいたらと思うとぞっとします。
転勤族で友人が周辺にいないこともあり、勇気のある一歩ではありましたが、ワインショップに行き、試験仲間や先輩に出会うこともでき、試験合格だけでない財産も生まれました。
6. 小瓶は必ず煮沸
自宅で練習する際、レモン味のドリンクの小瓶を使用していましたが、何本かレモン風味がワインについてしまい失敗しました。必ず煮沸し、香りが残っていないか確認してから使用することを強くお勧めいたします。