テイスティング・コメントの選び方・味わいの余韻
余韻とは
日本酒の余韻とは、「酒を飲み込んだ後に、その香味が消えていく時間の長さとその様子」を意味しています。「余韻が短い」酒の事を「キレが良い」とも表現します。また「余韻が長い」酒の事を「押し味がある」とも表現します。
ワインでは余韻は長い方が「香味が複雑で良い」と評価される傾向がありますが、日本酒では余韻が短い方が「キレが良い」と評価される傾向があります。SAKE DIPLOMAではどちらの酒にも、それぞれの良さがあると考えます。
SAKE DIPLOMAでは下記のようなような表現を用います。テイスティングから感じ取れる酒の余韻の長さに応じて選択してください。
- 短い
- やや短い
- やや長い
- 長い
選択の指針
迷った時は、下記の選択をおすすめします。
純米大吟醸酒、大吟醸酒
華やかで甘い香味が長く持続する酒が多いため、3. やや長い を選択することをおすすめします。香味が特に濃厚な場合には 4. 長い が正解になることもあります。
純米吟醸酒、吟醸酒
穏やかな香味でキレもあることが多いため、2. やや短い を選択することをおすすめします。
速醸系酒母の純米酒
スッキリとキレの良い酒が多いため、2. やや短い を選択することをおすすめします。大変キレの良くドライな酒の場合は 1. 短い が正解になることもあります。
生酛山廃系酒母の純米酒
甘味と旨味が長く持続する酒が多いため、4. 長い を選択することをおすすめします。
熟成古酒
甘味と苦旨味が長く持続する酒が多いため、4. 長い を選択することをおすすめします。
例外的なお酒もありますので、酒質に応じて臨機応変に選択してください。