焼酎の設問の選び方・焼酎の種類
焼酎の種類について
SAKE DIPLOMAでは焼酎は2種類出題され、それぞれの種類(主原料)を回答します。通常は下記の中から1つ選択しますが、項目が増えるかもしれません。1個3点の配点がありますので、確実に当てたいところです。
- 麦焼酎
- 米焼酎
- いも焼酎
- 黒糖焼酎
- そば焼酎
- 酒粕焼酎(粕取り焼酎とも言いますが、教本には酒粕焼酎と記載されています)
- 泡盛
ふだん焼酎を良く飲んでいる方は「そんなの簡単だよ」と思われるかもしれませんが、それはラベルを見て飲んでいるからです。ブラインド・テイスティングで上記をぴたりと当てられる人はなかなかいません。
以下、焼酎の種類の見分け方を解説します。
アルコール度数でグループ分けする
焼酎は下記のようにアルコール度数でざっくりと種類を判断できます。特に25度と30度は見分けられるようにしておくことをおすすめします。
- 芋焼酎、麦焼酎、米焼酎、酒粕焼酎: 一般に製品度数は25度
- 黒糖焼酎、泡盛: 一般に製品度数は30度
- 40度以上は原酒である、原料は一概には言えない
例えば米焼酎(常圧)と泡盛は区別が難しいのですが、アルコール度数が見分けられれば簡単です。
トレーニング方法
アルコール30度の焼酎(何でもかまいません)を用意して、それを焼酎 83ml : 水 17mlで割り、25度の焼酎も用意します。1ml = 1g と見なし、台所のデジタルスケールを使って重さを量ると正確に作れます。
家族などに頼み、グラスに30度または25度の焼酎どちらかを、ランダムに入れてもらいます。それを口に含み、どちらなのか当てましょう。
1回や2回当たったくらいで満足してはいけません。5回連続で当てられて初めて、アルコール度数の判別ができていると言えます。いろいろな焼酎で繰り返しトレーニングすることをおすすめします。
特徴のある香味で見分ける
アルコール度数でグルーピングしたら、特徴的な香味をとらえましょう。下記の香味のいずれかをとらえられれば、アルコール度数と合わせて焼酎の種類をかなり確実に当てられます。
なお、下記の香味には基調香である、つまり沸点が高く揮発しにくい成分があり、グラスの上から香りを嗅いだだけでは分かりません。口に含んで確認する必要があります。
マジパン、麦茶様の香味
フルフラールに由来する香ばしく焦げた香りで、この香りが感じられる場合には、下記の焼酎である可能性が高いです。
- 麦焼酎(常圧) → この香味が強め
- 泡盛(常圧) → この香味が弱め
吟醸香
日本酒の(純米)大吟醸酒と同じような華やかな香りが感じられる場合は、下記の焼酎である可能性が高いです。
- 酒粕焼酎(減圧)→ この香味が強め
- 米焼酎(減圧)→ この香味が弱め
杏仁豆腐、バター様の香味
これはベンズアルデヒドや吉草酸エチルに由来する香りで、この香りが感じられる場合には、下記の焼酎である可能性が高いです。
- 米焼酎(常圧)
マスカット、ライチ、みかん様の香味
モノテルペン・アルコールに由来する、柑橘系果実の香りです。この香りは芋焼酎以外には感じられず、芋焼酎を見分ける決定的な手がかりとなります。
- 芋焼酎(常圧)
バニラ、キャラメル様の香味
これはバニリンやソトロンに由来する甘い香りで、この香りが感じられる場合には、下記のいずれかの焼酎である可能性が高いです。
- 黒糖焼酎(常圧) → 原料の黒糖に由来、ラムの香りと同じ
- 米焼酎(常圧) → 貯蔵中に発生(木樽は関係ない)
- 泡盛焼酎(常圧) → 貯蔵中に発生(木樽は関係ない)
使い古した天ぷら油様の香味
これはフーゼル油に由来する香りで、多すぎると不快臭ですが、適量ならほどよく熟成した泡盛を表すサインです。
- 泡盛(常圧)
原料の見極めが難しいもの
下記の焼酎は、一般に蒸留後に高度に精製されるため、特徴に乏しく積極的には選択できません。
- 麦焼酎(減圧)
- 泡盛(減圧)