受講生の声・坂本麻美さん
第3章 「小ビン詰め替え法」で二次試験対策
こうしてなんとか一次試験を突破し、二次試験対策では、主要品種のワインを買いそろえるところから始めました。スクールでもすでに「小ビン詰め替え法」を行っていたので、買ったワインはすべて同様のやり方で保存しました。
なお、二次試験対策用のワインセットを販売しているサイトはいくつかありますが、一次の合格発表後、あっという間に品切れになる傾向があります。早めに購入(確保)することをオススメします。
本で理解、対策講座で実践
一次試験直後から、前述の久保先生の本で、テイスティングの基礎を理解しました。この本は、香りの要素を写真付きで解説しているので、パラパラと眺めているだけでも楽しいです。
同時に、ワインスクールの二次試験対策講座をいくつか受講しました。最初に受けた講座では、予定時間内にコメントを書き終えることができず、本当に焦りました。最初に品種の目星をつけたら、とにかく時間内にすべて書き終えること、これを最低限の目標としました。
自分のテイスティングスタイルを知る
さらに、自分のテイスティングスタイルを早めに確立することも重要です。私ははじめ、ワインがもったいなくて、少しずつ飲むというスタイルでテイスティングしていました。ですが、ワインスクールの講師の方が、ワインを豪快に口に含んで吐器(紙コップ)に吐き出しているのを見て、自分もそのスタイルに変えました。
私の場合は、多めに口に含んでうがいのように口全体に広げ、それをゆっくり吐器に吐き出すというスタイルです。途中から「ワインを楽しみたくて受験するのに、なんで吐き出してるんだろう...」という思いもよぎりました(笑)が、すべて試験対策のためと割り切って、家でもひたすら、口に入れては吐き出す、という練習を繰り返しました。
直感、時間、飲み比べを意識
それから、香りの確認は、第一印象の「直感」を大切にしました。香りのコメントは、とくに解答時に迷いが生じやすい項目です。あらかじめ各品種の香りの特徴(コメント)を頭に叩き込み、最初の直感で品種の見当をつけ、あまり迷わずコメントしていくようにしました。
品種当てにこだわるな! という考え方もありますが、各品種の香りの特徴を覚えることは、試験対策としては必要だと思います。とくにワイン初心者の場合は。
さらに試験終了直前に、確認のためにもう一度嗅ぐ、というのも意識しました。時間が経つと、より香りの特徴が際立つためです。
また、自宅で練習する時は、必ず3〜6種類のワインを「飲み比べる」ようにしていました。複数のワインを飲み比べることで、各ワインの特徴がより一層実感できます。
落ち着いて二次試験に臨もう
とは言え、実際の二次試験では、試験対策としては飲んでいなかったメルローとグルナッシュが出題され、見事に外してしまいました。絶対的な「飲む回数」が少なかったなぁと反省しています。
また、試験の時は、隣の席の方がよく動く方で、何度も書いたり消したりされるので、机も揺れて、けっこう気になってしまいました。スクールでも言われましたが、二次試験では、「平常心」が大切だと思います。
また、体調管理も、本当に重要です(気が緩んだのか、私は二次試験後に風邪で寝込んでしまいました...)。