ソムリエ試験 合格者の感想とアドバイス H.T.さん
第3章: 二次対策はブラインドで飲まないと全く訓練にならない
8月はほとんど対策できず。。。
一次試験合格後の一か月、ワインとは全く関係のない地域への旅行と仕事の出張でほとんど国外に出かけていたため、日常生活でワインを飲む以外の対策はほとんど出来ませんでした。
二次試験に向けてしたことは、テイスティング練習用の空き瓶用意のために栄養ドリンクをひたすら飲んだことと、アマゾンでテイスティンググラスを6客買ったことくらいです。もちろん、ワイン受験.comの二次試験対策動画は全て視聴しましたが、早期合格のアドヴァンテージは吐き出してしまいました。
9月に入り、目標を立てる
9月初旬 山崎先生の対面式セミナーを1日受講して、品種の見分け方のコツを学びました。その講義を受けて、自分なりに二次試験に向けて以下の目標を立てました。
- テイスティングの手順、流れをマスターする。(スピード感も重要)
- ワインのタイプによるコメントパターンをある程度 決め込んでおく。
- 白ワインは、ニュートラル系、フレッシュ酸味系、重口シャルドネ、アロマ強い系のタイプ見分けをできるようにする。
- 赤ワインは、キャンディ香系、エレガント系、プルボディ系、熟成系のタイプ見分けをできるようにする。
小瓶に詰め替えてトレーニング
オンラインワインショップで模範解答付き二次試験対策用ハーフボトル18本(赤11/白7)を購入。また、そのセットに含まれないものは別途追加で購入して、以下のワインを用意しました。
- 白: SB(ロワール)、SB(ニュージーランド)、ミュスカデ(ロワール)、リースリング(アルザス)、リースリング(モーゼル)、リースリング(豪州)、ゲヴュルツ(アルザス)、ヴィオニエ(ローヌ)、シュナンブラン(ロワール)、シャルドネ(ブルゴーニュ樽香)、シャルドネ(USA)、シャルドネ(シャブリ) 計12種
- 赤: CS(ボルドー)、CS(USA)、メルロ(ボルドー)、PN(ブルゴーニュ)、PN(豪州)、シラー(ローヌ)、シラーズ(豪州)、ネッビオーロ(イタリア)、サンジョベーゼ(イタリア)、テンプラニーリョ(スペイン)、ジンファンデル(USA)、MBA(日本) 計12種
これらを100ml瓶に詰め替えて、品種・産地・ヴィンテージを書いた紙を裏返して輪ゴムで巻きました。
冷蔵庫のキャパの都合で6種(赤6または白6、時には赤白各3)を1セットとし、ほぼ毎日30~50mlずつくらいをグラスに注いでテイスティングして コメントシートを記入していく練習を続けました。
夕飯時に行ったので、最初のうちは飲んでいましたが、10月に入ったくらいから間に合わなくなると思って焦り、テイスティングしたら泣く泣く吐き出して、とにかく数をこなしました。
ブラインドで飲まないとダメ
確実に言えるのは、山崎先生が講義でおっしゃっていた通り、ブラインドで飲まないと全く訓練にはならないということです。
答え合わせの過程で、一度正解を見てしまうと、それに合わせた味わいを感じてしまうという人間の脳の神秘(おおげさですが)を認識しました。催眠術のような感覚なのでしょうか。よって、小瓶への詰め替えは大変面倒ですが独学で合格するためには必須だと思います。
コメントの細部のズレは気にしない
テイスティングコメントの答え合わせは、付録の模範解答と、追加購入したワインについてはワイン受験.comの過去の模範解答を参照しました。ただし、方向性の確認をするにとどめて、大きくズレていなければ細かい点は気にしないことにしました。模範解答を覚えてしまったら全く意味が無いので、深い分析はせずに都度都度記憶をリセットして、飲んだ時の感覚を養うことに重きを置きました。
と言うのも、様々なワインの模範解答を見ていくうちに、同じ品種、産地でも、ワインによって模範解答コメントが微妙に違うことに気づき(特に香りのコメント)、詳細にこだわり過ぎると、大混乱に陥ると思ったからです。
タイプごとに選ぶ選択肢を予め大まかに絞っておいて、その中で微調整しながら実際に飲んで感じたコメントをするのが良いと思います。
ワイン以外は特別な対策はしなかった
「ワイン以外の酒類」に関してですが、私はもともとジャンルを問わずお酒が好きなのと、好奇心が強いので何でも飲みます。特に、フランスに出張することが多いため、好き嫌いがはっきり分かれるアニス系のお酒や薬草系のお酒も食前食後によく楽しみます。
なので、大概のお酒は見分けがつくはずだろうと思い特別な対策はしなかったのが正直なところです。リキュールで飲んだことの無いものを、バーで注文して飲んでみたくらいでしょうか。(チナール、イエガーマイスターなど)